マックスウェル方程式の場合のように、Tensor notationで様々なLorentz変換を見つけることができる。
けれどこのnotation以外にもLorentz transformationは山ほどあるという。
そのすべてのLorentz transformationを一括して眺めたい。としたらすべてのLorentz変換たちが共有している性質を見つけるのが必要である。
任意のn-component multipletのLorentz transformationを考えてみよう。議論の簡単さのために線形変換に限って考える。としても、どんな複雑な変形の仕方だって、そのinfinitesimal transformationは必ず線形だから、大げさに言うまでもない。Lorentz transformationとともにfield argumentも変換するが、こいつは無視して眺めると、
のような変換をするだろう。ここではmatrixである。ここに更なるを作用させても、それもLorentz transformationであろう。つまりもLorentz変換である。ここで数学の群が浮かぶ。つまり、こういうLorentz transformationたちは群をなしているのである。としたら、群論の言葉で、は表現行列である。
さて、Lorentz群の有限次元行列をどうやって表せるか。
Lorentz transformationは「4次元時空での回転」である。なので、量子力学でも容易に記述できる3次元回転群から考えてみよう。
これはスピン量子数ごとに、そのdimensionalityをとし、その表現行列をとして持つやつである。たとえばスピン1の表現は行列である。
どんな連続群も、ほとんど恒等変換に近いくらいのinfinitesimalな変換は、あるベクトル空間を作る。それはその群のLie algebraという。そのベクトル空間の基底ベクトルはLie algebraの生成子という。
3次元回転群の場合、その演算子は角運動量演算子であり、有名なcommutation relationを満たす。有限な回転演算はgeneratorを指数関数の肩の上に置いたような形になる。演算子の掛け算の規則はgeneratorたちの交換関係によって定まる。
ここでのように、その群のgeneratorを求めて、そいつを指数関数の肩の上に置けば、continuous groupの行列表現を表すことができる。
今はローレンツ群の生成子の交換関係を求めなければいけない。スピン角運動量だけではなく、軌道角運動量も交換関係は満たす。
これを4次元に拡張するとしたら、考えるまででもなくこれだろう。
計算してみれば、わかるが、こいつなら次のような交換関係を満たす。
これがLorentz groupのcommutation relationである。
一方、次のような表現も、Lorentz groupのgeneratorになりえるのがわかる。
それから、以前ポストしたようにSpinor表現もある。